5-10 変化した後の関係を再定義する

組織が変化をする間に、仕事上の重要な人間関係はしばしば変わっていきます。これまでのように関わろうとすると、ひずみや緊張が生じる可能性があります。新しい状況が他の人とあなたとの関係にどのように影響するかを明確にしないでいると、ストレスが生まれます。

すべての人間関係には、ある特定の期待に基づいた調和的な関わり方が含まれています。 その期待によって、常にすべてをチェックすることなく他の人と仕事をすることができるのです。 

ほとんどの人間関係は、物事が比較的安定しているときにはうまくいきますが、 物事が変わると、流動的になります。 お互いが相手に期待することは、一度だけでなく頻繁に変わっていきます。

そこで物事が急速に変化している場合は、毎日あなたの友人や同僚と話すことで確認し、期待値をリセットして再定義する必要があります。

緊張の問題を和らげる

人間関係の難しさは、お互いに対して感じている心配や緊張を表に出さないようにすることから起こります。実は物事が変わると、必ず緊張の問題が起こります。 調和をもって相手に関わるには、継続的な話し合いが必要です。 物事に取り組むための新しい方法やお互いに望むものについて話し合う準備をしましょう。 他の人々の困難に耳を傾け、共通点を見つける準備をするのです。

5-9 組織ネットワークを活用する

ネットワークによる人間関係の鍵は、学ぶ意欲です。オープンで対等な話し合いは、真のサポート関係が構築できていることを示す良いサインです。あなたは自分のアイデアに挑戦的な意見をもらうことにオープンですか?あなたの考えとは異なる相手の意見に、喜んで耳を傾けられますか?組織ネットワークは、あなたが職場で自分の考えに対してサポートを得ていくのを助けてくれます。

組織において革新的なアイデアを持っている人は多くいますが、ありがちなのは、それをあまり口にしないということです。アイデアを持っていても反応や支持を得られなければ、誰でもあきらめてしまいます。 そうならないよう、自分のアイディアを伝える努力をし、サポートを得られるようにしましょう。

新しいアイデアのサポートを得る

新しいアイデアのサポートを得る一つの方法は、アイデアを伝えるすべての人たちからちょっとした支援をもらうことです。 誰もがあなたのアイデアに何らかの反応をしてくれるでしょう。 他の人の意見を聞けばアイディアを練ることができ、支援をもらうにつれてより実用的になります。

あなたが重要だと思うアイデアを持っているのなら、それを誰にも知られずにしまいこんでおくのはやめましょう。以下のヒントを参考に、あなたのアイデアをサポートしてくれるネットワークを作りましょう。

・尋ねる

・ブレインストーミングする

・あなたのアイデアについて話す

尋ねる

あなたが何かについて疑問を持っている場合や何が起こっているのか知りたい場合は、尋ねてみましょう。たとえあなたが全容を把握できなくても、たいていの場合ある程度の情報を得ることができます。 よく分からずに混乱したりしている場合は、最初に、関係者に尋ねるのがよいでしょう。変化に満ちた世界の中では情報は力になります。

ブレインストーミング

変化は通常多くの人々に影響を与えます。 探求のフェーズにいるときは、自分一人でやろうとしないように気をつけます。チームが変化を乗り越えなければならない場合は、一緒になって良いアイデアを共有することです。何をどうするかを自分一人で計画しないことが大切です。

話す

多くの人が良いアイデアを持っていますが、持っているだけではチェンジマスターではないかもしれません。チェンジマスターには、アイデアを共有し価値を創り出すという行為も含まれます。 あなたのアイデアは創造的なものかもしれませんが、不完全なものかもしれません。 あなたの計画について他人と話すことは、あなたの知識の宝庫を広げるのに役立ちます。 他の人は違う観点からアイデアを提供してくれます。 また、あなたがアイデアを共有すると、他の人があなたをサポートし始め、力を合わせることさえできます。他の人とアイデアを分かち合うときに、多くの助けを得ることができるのです。

噂をチェックする

個人的または組織的な変化の中で、恐れはしばしば、ありもしないようなおかしな話を信じこませます。 変化に対し積極的かつ行動指向で向き合うには、信頼できる情報に基づいて行動する必要があります。あなたが何かおかしな話を聞いたときは、不安になる前に、他の人と一緒にそれについて調べてください。 不確かな情報を拡散させずに炎上を防ぎましょう。 代わりに、明確な情報を求めたり、提供してください。時には機密情報と思われる情報も、適切な人に尋ねるとすぐに入手できることがあります。

5-8 組織におけるサポートを構築する

あなたが組織で働く時、あなたはコミュニティに参加しています。まず始めに、あなたは自分自身を周りに知ってもらう必要があります。そしてその会社が実際にどのように動いているかを知るために、時間をかけましょう。

変化の時代には、正式なネットワークの多くが変わったりなくなってしまい、非公式のネットワークがとても活発になります。あなたの組織のネットワークを理解するのに、以下の作業が役立つかもしれません。

  1. あなたの会社の正式な組織図を作るか手に入れます。
  2. カラーペンを使って、あなたが理解した関係性を描きます。 誰と誰が実際に話しをしていますか? 誰が一緒に働いていますか? 誰が孤立していますか? 古い付き合いや人間関係はどこで通用しますか?
  3. 他の誰かがあなたのグループの組織図と関係性を描いた場合、あなたはどこにいますか?

仕事におけるサポートを構築する

あなたの組織のコミュニティの公式/非公式のネットワークを理解したら、自分のサポートネットワークを育てることができます。

職場の人

職場でサポートネットワークを作るかどうかは、あなた次第です。あなたの組織のネットワークをどのように作り広げるかは、あなたの組織の人たちを3つのグループに分けて考えることでコントロールできます:  

  • 挨拶だけでなく、あなたが話しやすいと感じる鍵となる人たち
  • まだよく知らないが、自分にとって助けとなる、興味がある、あるいは知り合いになると楽しいかもしれない人たち
  • あなたにとって重要だが、実際に関わりがない人たち

組織ネットワークを広げるには、上記の最初のグループの人から始めましょう。ほんの短い時間でもいいので、定期的にコンタクトしましょう。ビジネスのことや相手が関心を持っていることであなたが知っていることに焦点を当てます。噂や否定的な情報を広めるためにネットワークを使いたくなる誘惑に負けないでください。 苦情や不平を言うためにネットワークを使ってはいけません。

あなたのネットワークに、上記の2番目または3番目のグループの人を毎週追加してみてください。 ネットワークの人間関係は友人関係と同じではありません。 あなたが個人的によく知らない人とでも、サポート関係を持つことができます。

あなたがストレスを感じている時、あなたが最初に思いつくのはネットワークに助けを求めることかもしれません。しかし、怒りを感じている時にはやめておきましょう。 代わりに、親しい友人や職場のネットワーク以外の人と話しましょう。このようにすることで、仕事におけるネットワークをサポートのための貴重なリソースとして維持することができます。

5-7 ブランチングチェーンを使ったネットワーキング

変化に立ち向かうにあたって、情報やリソースを手に入れるために、何をやるべきか、どこから始めたら良いのか、途方に暮れてしまうことがよくあります。ブランチングチェーンのネットワークは、あなたの身近にあるサポートの枠を超えて人から人へとつながって新たなコンタクト先を作るのに役立ちます。 それぞれのコンタクト先は他につながり、そこからさらに他のコンタクト先へとつながっていきます。

今週の質問

ブランチングチェーンのネットワーク作りを実践するために、“今週の質問”を作ります。どのような助け、つながり、情報や紹介が必要ですか?
たとえばあなたの今週の質問は「(会社、資料、仕事など)について知っているのは誰か?」かもしれません。そしてその質問を誰かに投げかけ、得た情報をその人の名前、連絡先とともに記録しておきます。

例えば、キャリアの変更、興味のある新しい講座やコース、または休暇を過ごすのに最適な場所など、何かを学ぶのに役立つ質問を考えてみましょう。

次に、あなたの考えた質問を投げかける人を少なくとも3人リストしてみましょう。それぞれの名前の横に、その人にいつ情報を求めるか、日付を記入します。 あなたがリストした人と話すときは、あなたの質問について知っているかもしれない他の3人の名前をその人に尋ね、教えてもらいます。 ここでもまた、いつコンタクトするか、日付を設定します。 この手法をうまく使いこなせるようになると、チャレンジに直面した時に、孤独や行き詰まり感を感じることが少なくなるでしょう。

ブランチングチェーン ワークシート

5-6 ネットワークを育てる

変化はあなたのサポートネットワークに影響を与えるので、定期的にネットワークを見直すことが必要です。ネットワークは流動的で状況に応じて変化するため、養い育てていかなくてはなりません。あなたが定期的にネットワークを活用しなければ、それは次第に枯れていってしまうでしょう。

変化が起きると、あなたのネットワークの変更、見直し、または再構築が必要になってきます。 ある段階では支援してくれた人達が、次の成長段階ではあなたを助けることができないかもしれません。 あなたのサポートネットワークは広がるものであり、広げることができるものと考えてください。

バーチャルコミュニティ

ICT(情報通信技術)を利用して時間や場所の制約なく交流できる「オンライン」コミュニティを含めた人とのつながりも、私たちのサポートネットワークの大きな部分を占めるようになってきました。ソーシャルメディアなどのICTサービスを通じた個人による情報発信や他人との交流が容易になり、ソーシャルメディアを通じて出会った人々との新しいつながりを得られるようになったことは、従来型のコミュニティだけでなく、多様な人々とのつながりから生じるバーチャルなコミュニティへの参加を可能にしています。

総務省が発表した平成30年度白書によると、地域の人々をつなぐICT利用事例として、ソーシャルメディアを活用して、困りごとと支援意向を結びつける仕組みが増えていることが伺えます。地域における現実社会のコミュニティへの参加率が下がる中で、それを補完するものとしてオンラインの共助の仕組みは極めて重要であると指摘されています。

また、ICTは、オンラインコミュニティを支えるとともに、オフラインのつながりを補完し、他の人に対して抱く「信頼」や、持ちつ持たれつなどの言葉で表現される「互酬性の規範」によって構築される社会関係資本(ソーシャルキャピタル)の蓄積を支援する役割もある、としています。

現代において自分のネットワークを見直し、再構築する際には、実際に人と会うことの価値を大切にしながら、是非バーチャルなコミュニティへの参画や活用も検討してみましょう。

サポートを幅広く求める

コミュニティには、たくさんの組織、地域社会の団体、コミュニティグループ、専門家組織、レクリエーショングループや趣味のサークルなどがあります。いくつかのグループに加入し、これらのグループに定期的に参加するチェンジマスターたちがいます。彼らはサポートが必要な場合や問題が発生した場合、コミュニティグループから情報をすばやく収集できます。

人と人とが情報共有や情報交換のためにつながることを、唯一の目的とするネットワーキンググループさえ存在します。

あなたのサポートネットワーク

以下はあなたのネットワークを広げる方法をブレインストーミングするための質問です: 

どのエリアでより多くの助けやサポートを求めていますか?   

まだ尋ねていない誰に助けを求めることができますか? 

さらなる支援やサポートを得るために他にどんなことができますか?                                                            

あなた自身の取締役会を作る

取締役会とは、組織の成功を支えるアドバイザーからなるグループです。取締役会は組織に対してだけアドバイスをするものなのでしょうか?もしあなたが変化の只中にいたり、あるいは新たな可能性を模索したりしているならば、あなた自身の取締役会からアドバイスを受けることができるかもしれません。

あなたの取締役会(ボード)を慎重に選んでください。 仕事上の関係者たち、あなたに必要な他の人を知っている人、あなたが尊敬する人など、助けになるかもしれない人々を考えてみましょう。

インフォーマルなミーティングに彼らを招集したり、もしくはオンラインの継続的な話し合いをセットしたりすることもできます。あなたは彼らに質問を投げかけることによって会話をリードしたり、彼らの提案に対して挑戦したり、進捗状況を報告することができます。人はその場に価値があることがわかると、またそこに戻ってくるものです。

5-5 自分のネットワークを機動的に活用する

かつてネットワークという言葉は無機的な言葉で使われていました。しかし今の時代、ネットワークとは多くの情報源から情報共有が行われることを意味する躍動的な動詞になりました。変化の時代に私たちが必要とする情報は、本やインターネットの中だけに存在するのではありません。最良の情報源の1つは、あなたが知っている人、またはあなたが知っている人を知っている人のネットワークです。

人はある目的を達成するために、公式および非公式の両方のネットワークを使います。ただし、変化の最中では公式なコミュニケーション手段は混乱する可能性があり、あなた自身のネットワークを活用することはとても役に立ちます。非公式のネットワークは、貴重な情報源です。例えば、あなたの業界で何が起きているか、他の家族がどのように子育てをしているか、あるいは新しい引越し先で家の修理をしてくれる業者をどのように探したらよいかなどを知りたいと思った時にどのようにしたら素早く情報を手に入れることができるでしょうか?答えはそう、ネットワークです!人とつながり、連絡を取ることです。

研究によれば、健康的で有能なチェンジマスターは、サポートネットワークを頻繁に活用しています。

つながる

あなたが変化を経験する時、そこには常に不確実性とリスクが存在します。人が変化を受け入れていく過程でサポートを得られるかどうかの大部分は、人に助けを求めることを学習できるかどうかにかかっています。

多くの人は、助けを求めることは力不足を露呈することだと誤解しています。助けを求めることは怖いことだと思っている人もいます。もし断られたらどうする?と。他人に貸しを作ることを懸念する人たちもいます。こうした怖れや懸念は理にかなっていますが、変化の過程を乗り越えていくためには、これらを克服する必要があるのです。幅広いネットワークを持っている人は、変化の中で最善を尽くし、情報や提案、経験の共有、新たな人の紹介などを求めるのです。

多くの人が誰かに助けを求めるのは厄介だと感じます。以下は助けを求めようとする際のヒントです。活用してみましょう。


  • 私は新たなプロジェクトを始めました。〇〇についてあなたの意見やサポートをいただけますか。
  • 以前〇〇で働いていた人を探しています。
  • 私は〇〇委員会/タスクフォースのメンバーになろうかと考えています。どう思いますか?
  • 私の今のチャレンジは〇〇についてもっと学ぶことです。助けていただけますか?
  • 〇〇について教えてくれる人を知っていますか?
  • 〇〇に関してどんな情報源を参考にしていますか?

5-4 ネットワークを見直す

自分のサポートネットワークは、人生の様々なステージで見直す必要があります。サポートネットワークは色々な事情で途絶えてしまったり、壊れてしまったりすることがあるからです。それには転職、結婚、離婚、引っ越し、退職、家族構成の変化などが挙げられます。

サポートネットワークを見直す最初のステップは、友情を築いたり、保つことに関する自分の行動を見直してみることです。結局のところ、交友関係を築くことは双方向によるものです。あなた自身が良い友人であればあるほど、あなたの友人も良い友人となるのです。

以下は現在の人間関係を育てたり、新たな関係を築くためのヒントです:


  • つながる:連絡を取ったり、電話をかけたり、Eメールに返信したり、先日もらったたお土産のお礼をするなど、あなたが気にかけているということを相手に知らせる。
  • 積極的に行動する:他の誰かが先に動いてくれるのを待っていてはいけません。もし良い友人になれるかもしれないと思う人と出会ったら、あなたから声をかけてみましょう。
  • 自分の境界線を保つ:「いいえ」と「はい」を言うタイミングを心得ておきましょう。お互いにサポートし合える人との時間を大切に過ごしましょう。ストレスを感じる人や、貴重な時間を奪う人たちと交流するには人生は短すぎます。でも、遠慮をしたり、慎重すぎて相手の誘いを断らないように気をつけましょう。
  • 良い聞き手になる:あなたの友人にとって何が大切なのか見つける努力をしましょう。彼らの人生について好奇心をもって尋ねましょう。あなたが思うよりもたくさんの共通点があることに気づくかもしれません。
  • あえてやってみる:そうしたくなくても、外に出かけてみましょう。ちょっと外に出るだけで、新たな人に出会う機会は増えるものです。
  • 寛大である:改善の方法を探し続けましょう。文句を言うことを減らしたり、もっと寛大になり、他人の欠点を許しましょう。
  • やりすぎない:新しい友人を作ることに熱中して、電話やEメールで友人や家族を疲れさせないよう気をつけてください。友情が自然に生まれるようにしましょう。
  • 感謝する:あなたの友人や家族に感謝しましょう。感謝の気持ちを伝え、彼らが自分にとってどれほど大切な存在であるかを伝える時間を取りましょう。

5-3 サポートネットワークを広げる

私たちは様々な人間関係の中に生きています:それは家族、同僚、友人、専門家たちなどです。これらの人間関係を強みとして活かせる人たちは、一人では立ち向かうことができないチャレンジにも対峙することができます。

直面する問題を他の人たちと分かち合えば、精神的負担が和らぎます。人と共有することを通じて、エネルギーや情報源、そして力を得ることができるのです。

サポートネットワークには主に以下の4つのカテゴリーがあります:

  • 家族 – 家族、親戚、親友
  • 友人やコミュニティ – 知人、地域社会の人々、友人
  • 仕事のネットワーク – メンター、同僚、仕事上の知り合い
  • プロのカウンセラー– アドバイザー、コーチ、セラピスト、カウンセラー、専門的なアドバイスを与えてくれる人

ネットワークづくりは、関係構築がそのベースとなります。そして、良いネットワークはあなたのコンフォートゾーンを超えたところに存在するものです。以下のエクササイズを通して、あなた自身のサポートネットワークを可視化し、これから広げられる領域について考えてみましょう。


あなたのサポートネットワークをマッピングする

以下の図を使用して、あなたのサポートネットワーク(例えばペットやガーデニングを通しての仲間、精神的なつながりのある仲間)をカテゴリーごとに整理してみることをお勧めします。

あなたがマッピングしたネットワークを見てみましょう。繰り返し名前が挙がった人はいませんか?その人に多くのことを頼りすぎていないでしょうか?頼りすぎている場合、その人にとって負担になっていないかどうか想像してみてください。

整理したものをもう一度見て、サポートを増やしたいカテゴリーはどれか考えてみましょう。サポートネットワークを増やす方法はたくさんあります。

サポートはストレスに対する緩衝材ですが、数が多ければいいというものではありません。知り合いが何人いるかではなく、どのくらい深く繋がっているかが大切です。サポートネットワークを持っていても、使わない限り役には立たないのです。

5-2 友は良い薬となる

ソーシャルネットワークや人と人の結びつきが持つ力は、私たちの人生にプラスの影響を与えることが証明されています。親しい友人や家族の存在は、私たちの健康に大きな恩恵をもたらします。周りに支えてくれる家族や友人、同僚がいることが私たちの精神面にプラスの影響を与えることを示す科学的なデータを見るまでもありませんが、それを確認するたくさんの調査結果があります。

信頼できるソーシャルサポートネットワークは、職場で最悪な日を過ごしたとしても、あるいは変化でめまぐるしい1年だったとしても、タフで厳しい状況に置かれているあなたをストレスから解放してくれる重要な役目を果たします。こうした重要な人間関係を育てるのに、早すぎるということはありません。ソーシャルサポートネットワークに、良い友人はいくらいても困ることはないのです。

ソーシャルサポートネットワークとは

ソーシャルサポートネットワークは、支援グループとは異なります。ソーシャルサポートネットワークは友人、家族および同僚から構成される一方、支援グループは一般的に専門家が運営する組織化されたグループのことを言います。どちらもストレスを経験している時には重要な役割を担いますが、ソーシャルサポートネットワークはストレスがない時に作ることができ、日々の生活において助けや励ましを提供してくれるものです。

サポートネットワークには、定期的なミーティングや正式なリーダーなどは必要ありません。職場での同僚との休憩時間、お隣さんとのちょっとした会話、兄弟姉妹たちとの電話、コミュニテイに参加することなどの全てが、あなたの身近にいる人たちとの関係構築を育む方法となるのです。

ソーシャルサポートネットワークから得られるもの

帰属意識。人と過ごす時間は、孤独感を克服するのに役立ちます。 最近知り合ったママ友、犬の愛好家、釣り仲間、兄弟姉妹のいずれであっても、その人たちと過ごすことによって、あなたが一人ではないと知ることは、変化と向き合う長い道のりを進む力となります。

自分は価値ある存在だという感覚。あなたのことを友人と呼んでくれる人たちがいるということは、あなたが周りにとって素晴らしい人物であるということに他なりません。

5-1 他者とつながることの価値

変化する職場は「圧力鍋」に例えることができます。ストレスが溜まったら、それを解消するためのはけ口が必要です。プレッシャーを減らすための良い方法は、“人”の助けを求めることです。人生には一人きりで乗り越えなければならない、あるいは一人きりで乗り越える必要のある変化などほとんどありません。

職場では変化はあなたの同僚にも影響を及ぼすため、あなたは一人ぼっちではありません。個人的な変化の最中でも、家族や友達があなたを助けるためにそこにいます。しかし残念なことに、助けを拒む一匹オオカミの姿があちこちに見られます。ある人たちは自分が弱いとみなされることを恐れて、人に助けを求めません。これは私たちが学校で、自分の問題は自分で解決するようにと教えられてきたからかもしれません。ある状況で人の助けを得ることは“ずるいこと”とみなされてきたのです。

しかし友達や家族の存在は、あなたにとって仕事だけがすべてではないことを教えてくれ、広い視野で考えることを助けてくれます。彼らはあなたが見逃すかもしれない他の代替案を見つける手助けをしてくれます。彼らは新たなアイデアや選択肢、リソースや機会とあなたをつなぐことができます。おそらく最も重要なことは、職場で何が起きていようとあなたは良い人で、価値があり、有能であると気づかせてくれることです。このことがあなたのエネルギーを充電し、あなたがリフレッシュして新たな気持ちで職場に戻ることを可能にしてくれます。

他者からのサポート

あなたが変化を経験している時、最も有効な考え方は他者と協力することです。他の人たちはあなたが変化に対処することを助けてくれる重要なリソースなのです。人々が提供する2つの支援とは:

  • 関連情報の提供:同僚から実際に何が起きているのかを学ぶことができます。例えば、新たなポジションがあるのか、新しいリーダーはどんな人か、あなたの部門の計画は何かなどです。
  • 心の支えの提供: 話しをしたり、変化からくる困難やストレスを分かち合ったり、新たな可能性をブレインストーミングしたりする相手がいることは支えになります。友情は人が変化のサイクルを進む際の支えとなります。

人とつながる方法
お互いにサポートを提供し合うには他にどのような方法がありますか?思いついたものを書き留めておきましょう。