1-1 変化は絶え間なく続く

私たちが経験している変化

私たちは多岐にわたって様々な変化を経験します。変化は予想するのが難しく、突然やってきて、いつも同じというわけでもありません。一方で、変化は歓迎されたり、計画的に起こしていくものでもあります。国内の経済、社会的な動きや力と同様に、世界規模の勢力が、私たちの個人的な世界および職場環境の変化を加速させることにつながります。変化することは今日を生きる術なのです。

さらに、今日の変化は急激に起こります。もはや変化が短期間で終息を迎え、そのあとに長い安定の状態が続くことなどありえません。今日の私たちの生活は、絶え間なく続く終わりのない変化の連続です。私たちは絶え間なく変わることを求められる世界で生き、成功する術を学ばなければなりません。

考えてみてください。


  • 日本の就業者数は、女性(15-64歳)・高齢者(65歳以上)が増加している一方、男性(15-64歳)は1997 年をピークに減少。
  • 日本で働く外国人数は着実に増加傾向。2017年にはおよそ128万人 
  • 今後の労働市場の主役となるミレニアル世代の4割が、いろいろな会社で経験を積みたいと考えている。また5人に1人が起業経験がある、または今後起業したいと思っている
  • 国土交通省による平成29年度の調査では、テレワーカー制度に基づく雇用型テレワーカーの割合は前年度調査比1.3ポイント増の9.0%と公表されている。今後、更にテレワーカーで働く人は増えることが予測される。
  • 働き方改革の推進により、長時間労働が是正されつつある一方、慢性的な人手不足に悩む業界の問題が深刻化している。

好むと好まざるとに関わらず、あなたは社会で起こっているあらゆる変化に影響を受けます。これらの広範囲に渡る変化は、あなたの価値観だけでなく組織の構造にも影響します。あなたに影響を及ぼすこれらの変化に、どのように対応するかを学ぶ必要があるのです。

変化の波に飲み込まれないでいるためには、学校で学んだことや仕事を通して学んだことで十分というわけではありません。新しいスキルが必要です。それをチェンジマスターのスキルと呼ぶことにします。

あなたは、チェンジマスターのスキル- 新しい要求に迅速かつ柔軟に対応する能力– を持っていますか?人生(生活)がより複雑になるにつれて、新しいアイデア、行動、思考パターンに適応し、それらを自分のものとすることがますます重要になります。

変化を考える際に考慮すべき4つの主なカテゴリーがあります。

それぞれのカテゴリーの動向はあなたの生活にどのような影響を及ぼすでしょうか。

・社会
・経済
・職場
・文化

 

これらの各カテゴリーの動向を、時間をとってざっと見渡してみましょう。