5-6 ネットワークを育てる

変化はあなたのサポートネットワークに影響を与えるので、定期的にネットワークを見直すことが必要です。ネットワークは流動的で状況に応じて変化するため、養い育てていかなくてはなりません。あなたが定期的にネットワークを活用しなければ、それは次第に枯れていってしまうでしょう。

変化が起きると、あなたのネットワークの変更、見直し、または再構築が必要になってきます。 ある段階では支援してくれた人達が、次の成長段階ではあなたを助けることができないかもしれません。 あなたのサポートネットワークは広がるものであり、広げることができるものと考えてください。

バーチャルコミュニティ

ICT(情報通信技術)を利用して時間や場所の制約なく交流できる「オンライン」コミュニティを含めた人とのつながりも、私たちのサポートネットワークの大きな部分を占めるようになってきました。ソーシャルメディアなどのICTサービスを通じた個人による情報発信や他人との交流が容易になり、ソーシャルメディアを通じて出会った人々との新しいつながりを得られるようになったことは、従来型のコミュニティだけでなく、多様な人々とのつながりから生じるバーチャルなコミュニティへの参加を可能にしています。

総務省が発表した平成30年度白書によると、地域の人々をつなぐICT利用事例として、ソーシャルメディアを活用して、困りごとと支援意向を結びつける仕組みが増えていることが伺えます。地域における現実社会のコミュニティへの参加率が下がる中で、それを補完するものとしてオンラインの共助の仕組みは極めて重要であると指摘されています。

また、ICTは、オンラインコミュニティを支えるとともに、オフラインのつながりを補完し、他の人に対して抱く「信頼」や、持ちつ持たれつなどの言葉で表現される「互酬性の規範」によって構築される社会関係資本(ソーシャルキャピタル)の蓄積を支援する役割もある、としています。

現代において自分のネットワークを見直し、再構築する際には、実際に人と会うことの価値を大切にしながら、是非バーチャルなコミュニティへの参画や活用も検討してみましょう。

サポートを幅広く求める

コミュニティには、たくさんの組織、地域社会の団体、コミュニティグループ、専門家組織、レクリエーショングループや趣味のサークルなどがあります。いくつかのグループに加入し、これらのグループに定期的に参加するチェンジマスターたちがいます。彼らはサポートが必要な場合や問題が発生した場合、コミュニティグループから情報をすばやく収集できます。

人と人とが情報共有や情報交換のためにつながることを、唯一の目的とするネットワーキンググループさえ存在します。

あなたのサポートネットワーク

以下はあなたのネットワークを広げる方法をブレインストーミングするための質問です: 

どのエリアでより多くの助けやサポートを求めていますか?   

まだ尋ねていない誰に助けを求めることができますか? 

さらなる支援やサポートを得るために他にどんなことができますか?                                                            

あなた自身の取締役会を作る

取締役会とは、組織の成功を支えるアドバイザーからなるグループです。取締役会は組織に対してだけアドバイスをするものなのでしょうか?もしあなたが変化の只中にいたり、あるいは新たな可能性を模索したりしているならば、あなた自身の取締役会からアドバイスを受けることができるかもしれません。

あなたの取締役会(ボード)を慎重に選んでください。 仕事上の関係者たち、あなたに必要な他の人を知っている人、あなたが尊敬する人など、助けになるかもしれない人々を考えてみましょう。

インフォーマルなミーティングに彼らを招集したり、もしくはオンラインの継続的な話し合いをセットしたりすることもできます。あなたは彼らに質問を投げかけることによって会話をリードしたり、彼らの提案に対して挑戦したり、進捗状況を報告することができます。人はその場に価値があることがわかると、またそこに戻ってくるものです。