1-3 変化に対する反応

変化は池の中に投げ込まれた石のようなものです。あなたの生活に混乱、興奮、苦痛、時には危機といった波紋を起こします。あなたのいつものやり方や将来のプランが確かなものではなくなるかもしれません。明快さの代わりに、変化は不確実性と移り変わりをもたらします。この混乱はあなたの頭の中だけではありません。あなたの身体にも影響を及ぼし、病気になることさえあります。あなたの感情、特に自分に対する気持ちにも影響を与えます。

変化を経験している時には、自分の身体、思考、感情から送られてくる可能性があるシグナル(合図や信号)に注意を払いましょう。

身体のシグナル
頭痛、発疹、疲労感、胃の不調、軽度の痛み、風邪
思考のシグナル
否定的思考、混乱、注意散漫、生産性の低下、不眠症、物忘れ
感情のシグナル
不安、怒り、恐れ、欲求不満、抑うつ、動揺、または引きこもり

変化に対する自分の反応を観察する

あなたが最近経験した大きな変化について考えてみましょう。

変化を経験していた時、今思い返してみるとどのようなシグナルがありましたか?

 ・身体のシグナル
 ・思考のシグナル
 ・感情のシグナル

変化はあなたの身体、思考、感情それぞれにシグナルを生み出しますが、一般的に人はそれぞれある一つの領域のシグナルに気づきやすいものです。これが、変化に対してあなたとは異なる反応を示す人がいるかもしれない理由です。たとえば、変化を経験して食べ過ぎる人もいれば、食欲がなくなる人もいます。これは受け取ったシグナルが異なることからくる、反応の違いとも言えるでしょう。

3つの領域(身体、思考、感情)のすべてのシグナルに気付くことができるようになれば、それらに早く対応することができます。あなたが早く気づけば気づくほど、変化を乗り越えるための行動を早く起こすことができます。

心の状態(思いや気持ち)のシグナルは、認識することが難しい場合が多くあります。これらのシグナルが何であるかを認識するための、シグナルを表現する「言葉」を多く持っていないからです。それが何であるかが言葉にできないからといって、心の状態のシグナルを無視しないようにしてください。これらのシグナルはすべて重要なのです。重なり合った円のように一つのシグナルが他にも影響を与えます。