1-6 安心できる環境を自ら作り出す

変化のスピードを加速させる際には、古いやり方や体制が崩れ、組織内に多くの空白が生まれ混乱することがしばしばあります。例えば、岩石を砕いて、たくさんの小石にした状態を思い浮かべてみてください。小石になったことで岩の表面積(開放性)は増えましたが、岩という大きな塊はなくなりました。

かつては、安心・安全は組織の中心につながっていることから得られ、リスクをとったり波風を立てることからは得られませんでした。ところが今では安心・安全は、学習とイノベーションが行われる最先端にいることから得られるのです。

チェンジマスターは、垣根を超えてコミュニケーションし、あらゆる方法で影響を与え、情報源にアクセスし、混沌とした状況を乗り越えていきます。安心・安全はもはや組織の中心にはないのです。あなたは変化に精通していくことで自分自身の安心・安全を作ります。

最先端で情報の探求者となることで、あなた自身が直面する変化を効果的にマネージしていく道のりを歩んでいる(マネージする途中過程にある)と言えます。そうすることで、あなたはもっと “変化に強くなる”でしょう。


変化する世界で自分自身の安心・安全を築くためのヒント:

  • 好奇心を持つ

他の部署やチームが何をしているかについて学ぶ。組織や業界が目指す大きな目標を理解する。会社のあらゆる部署から聞き学ぶ。様々な意見の中で真に理解すべきことを探す。これらのグループを一つにする役割を担う。

  • 自分の職務にとらわれない 

手をつける必要がある仕事を探す。あなたがもっと貢献できることがあれば、あなたの仕事内容に縛られない。問題のあるところ、やることがたくさんあるのにリソースが足りないところに出向く。これらはあなたが価値を提供できる場所です。

  • 複数の能力を開発する

「すべての卵を一つのかごに入れるな」という英語の諺があります。危険が起きた時に被害が分散されるよう、逃げ道を用意しておくように、という意味です。もしあなたが限られたスキルしか持っていないとすれば、それはリスクになりえます。複数のスキルを持っていれば、物事が変わってもバランスをとることができます。 

たとえ環境が変わっても、様々な業務に携わることができ、やるべきことを見失うことがありません。学習と自分への挑戦を続けてください – 安心領域に落ち着かないでください 。

  • フレキシブル(柔軟)でいる

今の世界情勢に合わない夢や期待は手放す。人は時に間違った解決策にがんじがらめになってしまうことがあります。– もはや過去の成功体験は役に立たないにも関わらず、これまでと同じことをこれまで以上に一生懸命、執拗に、長く、より強くやってしまうのです。

立ち止まらないで – 前に進みましょう。人は何か新しいことをしようとリスクを取るよりも、立ち止まってしまうことがあまりにも多いのです。

あなたは自分自身の安心・安全を作り出していますか? 

以下のそれぞれの領域において、変化により強くなるためにあなたが現在やっていることを、少なくとも1つは書き出してみましょう。

好奇心を持つ:

自分の職務にとどまらない:

複数の能力を開発する:

フレキシブル(柔軟)でいる: