4-1 積極的な行動を引き出す

チェンジマスターは変化に積極的に取り組むことで、パーソナルパワーを高めていきます。変化のプロセスの中で自分ができることを探し、アクションを起こします。行き詰ったり、イライラしたりしても、何もできないとあきらめたりはしません。情報のすべてが手元にない時でも、何か他のことをしようとします。

変化を通じて自分自身をマネージする

状況が変化している時、あなたがマネージする必要のある最も重要な領域は自分自身です。あなたは組織や、家族、そして人生で起きる変化に対して、たとえコントロールできることが限られていたとしても、自分自身やパーソナルパワーはいつもある程度コントロールすることができるのです。どのように反応するか、何をするか、何を考え、感じ取るかはコントロールすることができます。機会が来るのを待つことなく、自ら探し、創り出したりするのです。機会を見つけて行動することは、尻込みしたり、何もしないでいたりするよりも成功を生む可能性が高いのです。

変化を通して自分自身をマネージすることは、トラジションカーブを乗り越えるためにあなた自身の持てる力をフルに活用して、あなたの内側にエネルギーを作り出すことなのです。

行動することで、新たなエネルギーの源と可能性を見つけることができるでしょう。以降で、変化の中で行動を起こし、あなたのパーソナルパワーを高める方法をご紹介します。

パーソナルパワーを高める

変化の中では、人はコントロール不能で、無力であり、どうすることもできないと感じることがよくあります。時には自分のことを犠牲者と見ることもあります。それは自分がコントロールできないことに注意を向けてしまうからです。

ところが、チェンジマスターは違います。自分が行動して変化を起こせる確実な領域に注力します。ほとんどの人は、よりパワフルに感じる選択肢を与えられたら、それを選ぶでしょう。しかし、チェンジマスターが持つパーソナルパワーとは、すべてにおいてパワフルなわけではありません。そのパーソナルパワーは他の人に何かをさせるものではありません。自分の目標に向けて、自分自身を動かす力なのです。それは自らの能力を活かす内面的な経験です。

できないことやあなたの限界に目を向けると、疲労やうんざりした気持ち、そしてフラストレーションを助長します。非現実的な期待 ― たとえばあまりにも短い期間で新しいやり方を取り入れるよう期待すること ― はあなたの負担を重くします。自分がコントロールできることに集中し、目標を達成するために行動することから、パーソナルパワーは生まれます。もちろんうまくいかないこともありますが、失敗を誰かのせいにすることではありません。

変化を乗り越えてパーソナルパワーを高める:

  • 自分自身の身体面、感情面、精神面に気をつける。変化を受け入れやすいポジティブな内部環境を作る
  • 新たな状況に対処する戦略を作る

 

あなたがコントロールできることは何か?

どのような変化においても、どこに着目するかの選択肢は常にあります。最初のステップは、あなたがコントロールできることは何で、できないことは何かを見極めることです。また、あなたが影響を与えることができる領域があることも覚えておいてください。あなたがコントロールできることとできないことを明らかにしておきましょう。

あなたが直面している状況や変化とは何ですか?

その状況や変化において、あなたがコントロールできる事柄は何でしょうか

あなたが影響を与えられる可能性がある事柄は何ですか(可能な選択肢をあげる上で役立つ情報を集めることも影響の1つの形であることを忘れないでください)

あなたがコントロールできないことは何ですか?たとえば年齢、性別、人種、家族の背景など