3-3 古い期待値を書き換える

変化は今までの期待値や計画が崩れ去ることを意味します。このような“邪魔者”は敬遠されるのが普通です。人は習慣や一定のパターンを心地よいと感じ、元来変化を嫌うものなのです。

あなたが好む従来のパターンにはどのようなものがありますか?

多くの人はこれまでのやり方が変わったことを嘆いたり(「前のマネージャーはこんなことはしないだろう」)、あるいは古いものと新しいものを比べる(「前のやり方の方がずっとよかった、これは馬鹿みたいだ」)ことに貴重なエネルギーを使ってしまいます。そうではなく、どのようにして新しいことに取り組むかに集中する方が、ずっと為になります。

過ぎ去ることに上手に別れを告げる

大きなトランジションを経験している間に、幾度となく、あなたは古い期待値にしがみついている自分自身や、慣れ親しんだものにうまく別れを告げられずに動揺している自分自身がいることに気づくでしょう。そんな時は、失ったことの悲しみを受け入れ、古い期待値を手放し、動き出すのです。

新たなやり方は、これまでのものと比較して、正しいか間違っているか、あるいは良いか悪いかなどと見なされるべきではありません。それらは単に新しいだけで、学んだり、練習したり、その利点を判断する必要があるだけなのです。多くの場合、変化が起きた時点ではどのようにして物事が決まったのか、どうして新しいやり方でやるのか、あるいはあなたが変化に慣れた時にどう感じるか、などについてよく分からないことが多く、変化を公正に評価することは難しいものです。

変化の最中に、物事が“普通”に戻ることはありません。なぜなら戻るべき“普通”など存在しないからです。もし戻ろうとするなら新たなスキルを学ぶために使える貴重な時間を無駄にするだけでしょう。決して“十分”な時間などありません。あなたの時間をどうぞ無駄にしないでください。