3-4 「予言の自己成就」を効果的に使う

あなたの内なる姿勢や信念、期待値は変化をうまくマネージしていくうえで重要です。ターザンスイングから学んだように、人が変化を乗り越えようとする時、わくわくするような可能性と大失敗の恐ろしさの間を行ったり来たりするものです。これは「予言の自己成就」と呼ばれます: あなたが意識を向けるものが、あなたの思考や行動を指図する傾向があるのです。

リミティング・ビリーフ(思い込み・固定観念)

無力感と絶望感を生む悲観的思考は、リミティング・ビリーフと呼ばれます。このような思考は人が何かを始めようとするよりも先に、それをあきらめようとさせます。変化に向き合う際の例として、以下のようなリミティング・ビリーフが挙げられます:

私にはできない
私には変えることができない
誰も気にしない
私は習得できない
この先ますます悪くなるだろう
十分な資金やリソースがない
会社が変わるわけがない

リミティング・ビリーフは人が新しい方法を試したり、リスクを取ったりすることを邪魔するので、特に変化に向き合う際には致命的になり得ます。あなたが手にしたいものを、リミティング・ビリーフは確実に手にできないようにします。リミティング・ビリーフの罠にかかった人は、変化の被害者となってしまいます。そのような人たちは新しいやり方にオープンであり続けることを学んでこなかったので、取り残されてしまうのです。

エンパワメント・ビリーフ(可能性を引き出す思考)

リミティング・ビリーフの対局にあるのは、ポジティブな光で未来を照らす、エンパワメント・ビリーフです。変化に向き合う際の例として、以下のようなエンパワメント・ビリーフが挙げられます:

私ならできる
もっと良い方法がいつだってあるはずだ
必ず解決策がある
変化は当然
これまでうまくやれた、今もうまくやれる
私には変われる力がある

変化の中に新しい可能性を見出そうとする人は、新たなやり方を探したり、新たなスキルを求めたりします。

あなたのリミティング・ビリーフにはどのようなものがありますか?

あなたの信念を変える最初のステップは、変化に対するあなたのリミティング・ビリーフにどのようなものがあるかを見てみることです。自分自身について、あなたの職場について、あなたが経験している変化について、それぞれどのようなリミティング・ビリーフがあるかを考えてみてください。

自分自身について:

職場について:

経験している変化について:

あなたのリミティング・ビリーフをながめ、これらの信念が何の役に立つのか、自分に尋ねてみましょう。よくある答えは、リミティング・ビリーフはあなたを安全な場所に留める、というものです。新たなことを試さないので、失敗するリスクはありませんが、欲しいものも手に入らないでしょう。

リミティング・ビリーフをエンパワメント ・ビリーフに置き換える

あなたのリミテイング・ビリーフを見直してください。これらをどのようにしたらエンパワメント・ビリーフに置き換えられますか?例えば、もしあなたが「私にはできない」と書いたとしたら、エンパワメント・ビリーフは、「私には学ぶことができる」と書き換えることができます。

肯定的な信念を通して、あなたはより力強い感覚を持ち始めることができるでしょう。